蓼科の今
2016.12.10
こんにちは。本日のブログ担当の岩下です。今朝8時の気温は-2℃、天候は曇りですが、小雪が舞っています。路面には雪がうっすら積もっていました。
突然ですが、ここで売店サムシング臨時休業のご案内です。
12月20日(火)は研修の為、臨時休業とさせていただきます(21日(水)は定休日)。
ご利用者の皆様にはご不便をお掛け致しますが、何卒ご承知置き下さいます様お願い申し上げます。
さて、いま諏訪市博物館では、企画展『大隅流の大工と建築-高島藩大工棟梁の技と誇り』が開催されています。
大隅流は立川流とともに、江戸時代後期以降多くの名建築・彫刻を残しています。
諏訪高島藩の作事方伊藤家に生まれた長左衛門矩重は、江戸に出て幕府行事奉行を務めた平ノ内家大隅流に学び、諏訪に戻った後は諏訪大社春宮幣拝殿をはじめとする建築によって、宮大工としての地位を確立しました。
今回は大隅流一門が手掛けた建築のうち、茅野市内に残る社寺をご紹介しましょう。
1.瀬神社本殿(茅野市塩沢)
1861(文久元)年、三代矢崎善司(林之丞)ほかにより建造されたもので、本殿の上には覆屋がかけられています。本殿は龍や唐獅子、人物など様々な彫刻で埋められています。
2.七社明神社本殿(茅野市神之原)
1786(天明6)年、伊藤長左衛門矩重ほかによる建築です。
本殿は覆屋の中にあり、鳳凰、唐獅子、猪など多彩な彫刻が付けてあります。
3.三輪神社本殿(茅野市茅野)
1804(文化元)年、長左衛門矩重の弟子、矢崎玖右衛門元形の代表作で、彫刻の題材はすべて中国の歴史物語にとっています。
4.酒室神社拝殿(茅野市宮ノ下)
1825(文政8)年、同じく矢崎玖右衛門元形の手によるものです。拝殿の内外は飛龍や唐獅子、山鳥など数多くの彫刻で飾られており、脇障子には鶴と竹があしらわれています。
冒頭の写真は木鼻に飾られた象と獅子です。
5.頼岳寺鐘楼(茅野市上原)
1999(平成11)年、現代の大隅流、下倉設計及び石田組によるものです。大隅流の伝統を受け継ぎ、扇垂木や様々な彫刻が施されています。
覆屋の中の建物は保存状態もよく、近くで見る精緻な木組みや彫刻には圧倒されます。
ぜひ名工の技をご覧になってみてはいかがでしょうか。
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