蓼科の今
2021.03.10
こんにちは。本日のブログ担当の岩下です。今朝8時の気温は1℃、天候は晴れとなっております。
3.11東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)から、今年で10年になります。実はその翌日の3.12に、長野県下水内郡栄村でマグニチュード6.7、最大震度6強の長野県北部地震が発生し、大きな被害をもたらしました。
画像は、地震により破損した中条橋の様子です。
食堂の壁に掛けられていた時計は、地震発生時から止まったままとなっていました。
この地震は、3.11の地震に誘発されて起きた「遠方誘発地震」と考えられています。
また、同年6月30日には松本市付近でM 5.4、最大震度5強の長野県中部地震が発生しており、同様の誘発地震とされています。
諏訪地方では、1944年(昭和19年)12月7日に大地震が発生し、木造の工場が倒壊するなど、大きな被害に見舞われました。
この地震は三重県沖を震源とする昭和東南海地震(マグニチュード7.9)によるものでしたが、戦争末期ということで報道管制がしかれ、地元では"諏訪地震"と呼ばれてきました。
諏訪湖の周辺は糸魚川-静岡構造線活断層系の断層群によって陥没し、厚い軟弱地盤が形成されています。このため地震動が特に大きくなる傾向があります。
887年(仁和3年)7月30日(新暦8月26日)、南海トラフを震源とするマグニチュード8~8.6(推定)の仁和地震が発生しました。その震動により八ヶ岳の天狗岳(東天狗)の東斜面が大規模な山体崩壊を起こし、流下した岩屑流(岩なだれ)堆積物は千曲川を堰き止めて、大きな湖を形成しました。
翌年、この天然ダムが決壊して大洪水となり、下流に甚大な被害を及ぼしています。
日本列島には数多くの活断層が存在し、火山地帯や軟弱地盤などの脆弱な地質もたくさんあります。
そして、遠くで発生した巨大地震により、時には大きな災害が誘発されることが歴史から読み取られます。
こうした災害に対応することは困難ですが、頭の隅に置いておきたいと思います。
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