蓼科の今

さくらのお話

2021.04.04

皆様こんにちは。
いよいよフリースや冬のアウターも出番が減ってきた蓼科。
本日はあいにくのお天気ですが、気温は13℃。それなりの温かさです。
とはいえ、明け方は当たり前のように10℃を下回っており、
ふむ、やはりなかなか侮れない蓼科の「春」でございます。

「春」ですねぇ・・・そうそう、「春」といえば「桜」
今日はちょっと桜を絡めたお話にお付き合いくださいませ。
(いつも通りに長文です、ごめんなさい)

IMG_4239諏訪湖畔の桜.jpg

(※3月下旬の諏訪湖畔の様子です。まだまだ寂しい景色です・・・。)


皆様のスマートフォンに「桜」の写真ってはいっていますか?
と質問したら、きっとほとんどの方が「YES」と答えるのではないでしょうか?
日本人は特に「桜」が好きですよね。
それこそ老若男女を問わず、皆様に愛されている「桜」
日本人が最も愛するといっても過言ではないこの花は、
しかし、なぜこれ程までに好かれるのでしょう?

木材の観点から言えば、ねじ曲がりくせの悪い扱いにくい部類の木ですし、
病気や虫にも弱い・・・。
花がきれいだから?
そうですよね。
でも、その花だって咲ききってしまえば4日間程度がせいぜいの見頃・・・
そこから先は散る一方。

それでも、わたしたちは桜が好きです。
それは日本人の「感性」に訴える花だから・・・なのかもしれません。

古くは平安時代の昔から、桜は日本人の心と共にありました。
和歌、古文の中に「花」と出てきたら、それは桜の事を指す・・・なんて事、
昔授業で習ったことを覚えている方もいらっしゃるかな?

例えば・・・
「花みれば そのいはれとはなけれども 心のうちぞ 苦しかりける」(西行)
「白雪の 降りしく時は み吉野の 山下風に 花ぞ散りける」 (紀貫之)
桜を歌った有名なものではこんなのも、
「世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし」 (在原業平)
「散ればこそいとど桜はめでたけれ憂き世になにか久しかるべき」 (返歌、詠み人知らず)

一方で、現代にも桜を歌った歌は数多くありますよね。
EXILE ATSUSHI 「桜の季節」、森山直太朗「さくら 独唱」、
コブクロの「桜」、ケツケイシ、いきものがかり・・・
たくさんのアーティストが「桜」をテーマにした楽曲をつくり、
それらは世代を超えたヒット曲となっております。

こうして並べてみると、平安の頃に遡った和歌や俳句でも、あるいは
現代のヒット曲でも、実はその表現にある共通した感情が多く歌われている事に
気が付きませんか?

それは、
花が咲いたという喜びよりも、
散って行ってしまう桜への、儚さ、寂しさ、切なさ・・・。


「いとおしい」という日本独特の表現。
「いと(とても)惜しい」とても残念だという意味と、
「愛おしい」愛らしい、かわいい、大切にしたいという反意語とも思える意味が
混在する日本語ならではの言い回し。

この言葉こそが、日本人独特の感性を如実に物語る表現であり、
また、その感性に実は一番寄り添っているのが「さくら」という花の刹那的に咲いては散る、その姿そのものなのではないでしょうか。

「開花宣言」なんていう「花が咲いたよ!」と知らせるだけのアナウンスが
ニュースになる程に、桜が咲くのを心待ちにしながら、しかし、その一方で
散りゆく桜にこそ「いとおしさ」を感じる・・・。

刹那的な美意識。
「高潔さ」、「潔さ」こそが日本人の心であり、
その象徴のような「花」が「さくら」なのかもしれないですね。

IMG_4249R.jpg

(※こちらは3/27の井の頭公園です)

蓼科の遅い春
未だ休眠打破が進まず蕾も膨らみが足りない桜が今か今かと
咲くことを心待ちにしながら、
実はその一方で、今年は既に桜が散りゆく時のような、
そんな寂しさを感じております。

ここ蓼科の事業所から異動される皆様・・・
それこそ、この蓼科に休眠打破の切掛けを与えて頂き、
まさに桜が咲き乱れるような、その時を迎えつつある中での異動・・・

自分にとっても、
思い悩み戸惑う中で、失礼ながら「兄貴」のように寄り添って下さった、
そんな、尊敬すべきリーダーが去り行く事が、ひたすら寂しく悲しい今日この頃。
見送る立場がほとんどの人生ですが、
久し振りに、本当に久し振りに・・・・、いつもの景色が滲んでます・・・。

この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。
桜の花がまた咲くように、いつかまた笑顔でお会いできる日を心から願います。

さてさて!別れの季節は出会いの季節でもあります。
めそめそしてばかりもいられませんな!!

グラマラスダイニング蓼科、2021年度の営業開始を423日に控え、
準備作業は佳境に差し掛かっております!
新たなスタッフを迎え心機一転、メニューもアラカルトを含め一新され
新たなグラマラスダイニングを皆様へお披露目する日が桜の開花と同じく近づいて参りました♪

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49日~22日はレギュラー営業開始前のソフトオープン期間。
期間限定のセルフグランピングプランもまだまだ予約を受け付けております!!

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蓼科の遅い春を、爽やかな風に包まれながら
グラマラスダイニング蓼科で一緒に迎えてみませんか?
皆様とお会いできる日を、桜の開花と同じくらい、スタッフ一同楽しみに
お待ち申し上げております♪

本日のブログは春の出会いと別れに年甲斐もなく心かき乱されて、ちょっとセンチメンタルな兵藤がお送り致しました。

※なお今回のブログは以前掲載したものを一部引用致しました。
・・・手抜き?いえいえ、そんなそんな、違います違います・・・。

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